都立高校入試
数学過去問解説

これまでの過去問解説書とは違い、過去問を使って学習することを前提に詳細な解説をしています。公立高校の入試問題は受験する生徒の人数が膨大のため、出題される問題は良問ぞろいです。中1から始められます。

初回限定500部販売

販売記念特典
  今年度に加え、来年度版を無料提供。
 zoom授業に1回ご招待。
 消費税、送料を無料に。

または、登録して解説サンプルをご覧ください。

誰も教えて
くれなかった
義務教育の
取りこぼし

東京都立高校入試問題で正解者数に対する問題数の統計を取ることで、今まで隠れていた事実が浮き彫りになりました(図)。受験5科目中、数学応用問題だけが8,9割の受験生が解答できていない、つまり、数学応用問題だけを理解できないまま義務教育を終えてしまっていたことが判明しました。

数学の応用問題は毎年類題が出題されています。そのため、対策を講じることは容易なはずです。出題者の「ここだけは理解して卒業してもらいたい」という願いの表れでしょう。しかし、学校だけではなく、学習塾さえも成果を出せていない現実があります。では、一体何がいけなかったのでしょう。
応用問題では複数の条件が与えられています。数学教育学の古典的名著「いかにして問題をとくか」(G.ポリア著、丸善出版)によれば「問題を変形させること、いいかえること」「問題文を条件ごとに分解し、数式に翻訳し、計算すること」とあります。この「翻訳と計算の分離」が教えられていないというのが、応用問題を複雑にとらえ、類題を類題と認識できない原因となっています。数学教育学者の研究成果が教育現場に反映されていないということです。この両者をつなげることができれば数学応用問題を習得させることができるはずです。

 

解決策は

あるのか?

中1の段階で

中1ギャップという言葉もあり、他の科目に比べ数学が中1生徒にとってとびぬけて苦手な科目になっています。一番好きだった算数が、数学になったとたん一番嫌いになる。完全に小学校からの引継ぎに失敗しています。中1の段階で数学につまずいてしまっています。お子さんのこの気持ちの変化をどうにかしたいと思いませんか? 
国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)の2019調査結果によると日本は参加国中一番数学に自信がなく、数学が嫌いな子たちを輩出しています。(下図)

脳科学者細田千尋氏が【経済力に1000万円の差「数学コンプレックス」が人生に及ぼす驚きの影響】という記事で数学に対する苦手意識についてのアメリカの研究成果を紹介しています。その数学コンプレックスが収入に大きく関係しているという研究です。

小さな

成功体験

あなたが中学生の子を持つ方なら、自信を持った子に育ってほしいに違いありません。こどもの将来に大きくかかわっていく問題です。こどもに自信を持たせてあげたければ、数学応用問題を諦めさせるのではなく、「100人に1人しか解けなかった問題を解けた」という成功体験を持たせてあげることが大事だと思います。それにより、自信がつき、数学が好きになり、成績が向上し、より難問に挑戦し、さらに自信がつくという好循環が生まれます。基礎問題だけでなく応用問題をできるようになってもらいたい一番の理由は数学を通しての自己肯定です。今までの受験生ができていなかったといっても、考え方さえ理解すればそれほど難しくはありません。

過去問解説書を出版

 

このたび、応用問題を簡単な問題に書き換える(変形する)こと、「式への翻訳」と「計算」を分離することに焦点を当てた解説書を出版しました。受験生だけでなく、中学初年度からポリア教授の教えに沿って公立高校入試問題という良問を読み解くことで、中学数学の楽しさに触れてみてください。解説動画も順次配信していきます。2022年の立体問題は100人当たり正答者2人、しかし、問題を書き換えることにより右図のように簡単になります。学校で2人しかできなかったこの問題、なんかできそうに思えたんではないでしょうか。

【書誌情報】

『都立高校入試数学過去問解説』2016~2022

定価 : 2,000円 (内税, 送料込み)
仕様 : 解説書  A5 / カラー  / 134ページ
別冊問題 A5 / モノクロ / 40ページ

著者 : 由利正忠

 解説書で分からないところは、ウェブサイトの質問コーナーを用意しています。

 また、小学校低学年の算数から中学卒業までの数学を短期間で学べる中学数学解説ウェブサイトも準備していますので、ご利用ください。

Chapters

Pages